「金融所得課税の一体化に関する研究会」(第3回):    議事要旨

  • 1.日時:令和3年7月2日(金)11時00分~12時00分

  • 2.場所:オンライン開催

  • 3.議事内容:

事務局にて取りまとめた論点整理案をもとに、参加者との意見交換を行った。
 主な発言は、以下のとおり。

(総論)

  • ○ 論点整理案の内容について、異存はない(全会一致)。

  • ○ 論点整理案を基に、金融所得課税の一体化を実施する具体的な方法をご検討いただきたい。

  • ○ 特定口座の利用は、個人投資家・国税当局にとって利便が向上するだけでなく、証券業界にとっても極めて重要な話であり、是非とも検討を進めていただきたい。

  • ○ 損益通算の対象をデリバティブ取引まで拡大することが研究会の眼目であるが、時価評価のあり方については、今後、広く考えていくという方向性があってもいいのではないか。

  • ○ デリバティブ取引への時価評価課税は、あくまで損益通算の対象をデリバティブ取引まで拡大することに伴い、租税回避防止策として導入するという認識を確認したい。

  • ○ デリバティブ取引を損益通算の対象に加えるという方向性は非常に妥当だと思うし、特定口座の利用についても、実務や執行面での確認をしつつ、その方向で検討を進めていくことが適切であると思う。また、租税回避防止策として、時価評価で課税をすることも適切であると思う。

  • ○ 時価評価で課税を行う場合、時価の客観性がとても問題となる。取引所取引で時価が客観的に評価できるものについて、まずは、損益通算範囲の対象に加えるべきであるかと思う。今後の課題として、店頭デリバティブ取引を対象に加える際には、価格が恣意的に操作されるものを排除する観点から、個別に評価方法を検討しながら進めていくということでよいかと思う。

  • ○ デリバティブ取引の種類には様々なものがあるので、これらをまとめて損益通算の対象に加えることは広すぎるかと思う。現行では上場株式等の配当・譲渡所得等に損益通算が認められているので、それらと馴染みやすい有価証券市場デリバティブ取引から加えていくことがよいのではないか。


  ―― 了 ――
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