株式新規上場(IPO)に係る監査事務所の選任等に関する連絡協議会(第3回)議事要旨
議事要旨
1.日時:
令和2年3月24日(火)14時00分~14時40分
2.場所:
中央合同庁舎第7号館 13階 共用第1特別会議室
3.議題:
株式新規上場(IPO)に係る監査事務所の選任等に関する問題について
4.議事内容:
株式新規上場(IPO)に係る監査事務所の選任等の現状等について、これまでの議論を踏まえ、報告書案について事務局より説明した後、同報告書案が承認された。
その後、メンバー及びオブザーバーより発言いただいた後、意見交換を行った。メンバー及びオブザーバーからの発言のポイントは以下のとおり。
監査法人関係者
〇 大手監査法人に求められる取組みとして、本報告書案には3点(組織体制・人員配置の見直し、相談窓口の設置・明確化、受嘱しない場合の理由説明とフォローアップ)挙げられているところ、しっかりと役割を果たしていきたい。また、監査契約を行わない場合についても、IPOを目指す企業に対し丁寧に説明を行い進めていきたい。
〇 小規模であっても成長企業を支えることが準大手、中小監査法人としての役割であると認識。IPOを目指す企業からの相談段階でIPOの可否を判断せず、しっかりと対応していきたい。
独立開業の公認会計士との連携・役割分担を図り、IPOを目指す企業を支えていきたい。
独立開業の公認会計士との連携・役割分担を図り、IPOを目指す企業を支えていきたい。
〇 監査法人側としては、IPOを行う会社が、現行の上場会社の決算期が集中している3月決算を選択すると、監査法人内のリソースの問題で、対応が非常に厳しい。そのため、IPOを目指す企業が「決算期を現行の多くの上場企業と異なる時期とする」ことには期待したい。
投資家にとっても、決算時期の異なる企業を幅広く選択できることは、良いことであると思われる。
日本公認会計士協会においても、IPOに係る取組みを重点的な課題として、取り組んでいきたい。
投資家にとっても、決算時期の異なる企業を幅広く選択できることは、良いことであると思われる。
日本公認会計士協会においても、IPOに係る取組みを重点的な課題として、取り組んでいきたい。
証券会社関係者
〇 引受証券会社が、IPOを目指す企業の監査人について大手監査法人以外は認めないということのないよう、取り組んでいきたい。
〇 これまで、中小監査法人との接点が少なかったため、日本公認会計士協会による「IPOを目指す企業の監査の担い手となり得る中小監査事務所のリスト」の作成や中小監査事務所との対話の場の設定に期待したい。
IPO監査の品質を確保することは難しいので、今後新たに携わる監査の担い手に対し、IPOのプロセスや進め方等を共有していきたい。
IPO監査(IPOを目指す企業の監査)の品質の維持も重要であるが、同様に引受証券会社による審査の質も重要であるため、高い品質を維持していきたい。
IPO監査の品質を確保することは難しいので、今後新たに携わる監査の担い手に対し、IPOのプロセスや進め方等を共有していきたい。
IPO監査(IPOを目指す企業の監査)の品質の維持も重要であるが、同様に引受証券会社による審査の質も重要であるため、高い品質を維持していきたい。
〇 IPOの間口を広げていくことが重要。本連絡協議会での議論を踏まえた取組みが一過性のものにならないよう、継続して取り組んでいきたい。
ベンチャー企業関係者
〇 引受証券会社が、IPOを目指す企業の監査人として大手監査法人を推す傾向があるのであれば、改善してもらいたい。
一方で、IPO監査を増やしていくためには、大手監査法人におけるリソースの確保及び適切な配分も重要である。現行の上場会社に係る監査品質を一定の水準で維持するという前提の下で、IPO監査へのリソースの適切な配分を期待している。
特に海外展開を視野に入れている企業のIPO監査は、グローバルネットワークと連携している大手監査法人でなければ対応が難しい。
一方で、IPO監査を増やしていくためには、大手監査法人におけるリソースの確保及び適切な配分も重要である。現行の上場会社に係る監査品質を一定の水準で維持するという前提の下で、IPO監査へのリソースの適切な配分を期待している。
特に海外展開を視野に入れている企業のIPO監査は、グローバルネットワークと連携している大手監査法人でなければ対応が難しい。
〇 本連絡協議会での議論を踏まえた取組みについて、今後も経済の動きや実態に応じて、定期的に見直してもらいたい。
〇 IPOを目指す企業は監査法人の選定に苦戦してきた。本連絡協議会での議論を踏まえた取組みによって、改善されることを期待したい。
特に、日本公認会計士協会による「IPOを目指す企業の監査の担い手となり得る中小監査事務所のリスト」の作成に期待している。
特に、日本公認会計士協会による「IPOを目指す企業の監査の担い手となり得る中小監査事務所のリスト」の作成に期待している。
取引所
〇 『IPOを目指すなかで監査法人の選定に苦戦している企業にとっては、関係者がこの問題に焦点を当て、それぞれに期待される取組みを報告書として公表することは、非常に意義があり、大きな勇気づけとなるであろう。』
公認会計士はIPOに限らず、多種多様な業務を通じて経済や企業を支える重要な職種である。公認会計士の人材確保に向け、魅力のある職種になるよう、取引所としてもサポートしていきたい。
取引所は、市場の運営と自主規制という役割を担っているところ、IPOについて今後も関係者との連携を図っていきたい。
公認会計士はIPOに限らず、多種多様な業務を通じて経済や企業を支える重要な職種である。公認会計士の人材確保に向け、魅力のある職種になるよう、取引所としてもサポートしていきたい。
取引所は、市場の運営と自主規制という役割を担っているところ、IPOについて今後も関係者との連携を図っていきたい。
以上
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金融庁企画市場局企業開示課
Tel 03-3506-6000(代表)(内線3812)