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作成日:令和2年6月5日
令和5年10月20日更新
金融庁

分散型金融に関する取組み

G20:分散型金融システムのガバナンスの課題についての取組み

Blockchain Governance Initiative Network [BGIN]

 ブロックチェーン技術に基づく分散型金融システムでは、仲介者がいない完全にP2P(Peer to Peer)の金融取引を実現する可能性があります。そうした分散型金融システムは、様々な機会や便益をもたらし得る一方、既存の規制の執行能力が失われる恐れもあります。
 我が国が議長国を務めた2019年のG20では、こうしたブロックチェーン技術に基づく分散型金融システムのガバナンスに関する問題を提起し、規制当局や技術者等を含む幅広いステークホルダーとの間の対話を強化することの重要性について国際的な合意が得られました。
 このような考えに基づき、令和2年3月10日(火曜)、ブロックチェーンに関する国際カンファレンス 「Blockchain Global Governance Conference [BG2C]」(金融庁・日本経済新聞社共催)の特別オンラインパネル討論を開催し、その中で米ジョージタウン大の松尾真一郎研究教授より、ブロックチェーンに関する新しいグローバルなネットワークである「Blockchain Governance Initiative Network [BGIN]」の設立が発表されました。
 金融庁は、これまで様々なブロックチェーン・ステークホルダーとの対話や協働を行ってきた経験を活かし、本BGINにおいても、ステークホルダーの一員としてその活動に貢献しています。
 

  • ブロックチェーンに関する新しい国際ネットワーク(Blockchain Governance Initiative Network: BGIN)の設立について 

BGINの概要

 「BGIN」は、ブロックチェーンコミュニティの持続的な発展のため、すべてのステークホルダーの共通理解の醸成や直面する課題解決に向けた協力を行うためのオープンかつ中立的な場を提供することを目的とし、当面の活動目標として、以下の3点を掲げています。

 1.オープンかつグローバルで中立的なマルチステークホルダー間の対話形成
 2.各ステークホルダーの多様な視点を踏まえた共通な言語と理解の醸成
 3.オープンソース型のアプローチに基づいた信頼できる文書とコードの不断の策定を通じた学術的基盤の構築
 

BGIN関連情報

  • BGIN第1回ミーティング(令和2年11月23日~25日開催、バーチャルホスト:ムンバイ)について
  • BGIN第2回ミーティング(令和3年3月8日~10日開催、バーチャルホスト:パリ)について
  • BGIN第3回ミーティング(令和3年6月29日~7月1日開催、バーチャルホスト:ワシントンDC・ニューヨーク)について
    • アジェンダ等はBGIN公式サイトからご覧いただけます。

BGIN設立に至るまでの道程

[1] Blockchain Round-Table

   (平成31年3月27日~28日)
  • JFSA's Blockchain Round-Table 2019 High Level Summary [Multilateral Joint Research project]
    ※ 当庁のブロックチェーン「国際共同研究」プロジェクト(後述)の成果を踏まえて議論。

[2] G20 財務大臣・中央銀行総裁会議(福岡)

   (令和元年6月9日)
  • G20 財務大臣・中央銀行総裁会議声明
    • 日本語] ※ 財務省ウェブサイトへのリンク
  • G20「技術革新にかかるハイレベルセミナー」麻生大臣基調講演
  • G20「技術革新にかかるハイレベルセミナー」遠藤長官基調講演
  • 「G20技術革新にかかるハイレベルセミナー」及び「G20/OECDコーポレートガバナンス・セミナー」の映像の公開について

[3] Blockchain Global Governance Conference [BG2C]

   (一部セッションのみ令和2年3月10日、他は令和2年8月24日、25日)

※ その他、以下のようなブロックチェーン・ステークホルダー対話の場に当庁職員も参加・登壇(一例)。
  • Scaling Bitcoin 2019(令和元年9月11日・12日)
  • Devcon 5(令和元年10月8日~11日)
  • Convergence - The Global Blockchain Congress 2019(令和元年11月11日~13日)
  • Fintech協会・第10回キャピタルマーケッツ分科会(令和2年10月20日)

ブロックチェーン「国際共同研究」プロジェクトについて

 金融庁は平成29年度より、ブロックチェーン「国際共同研究」プロジェクトを推進してきました。
 本プロジェクトは、分散型金融システムにおける根本的な技術リスクに関する知見であるとともに、ブロックチェーン・ラウンドテーブルでも議論する今後の政策課題の基礎でもあり、BGINにおける対話にも資するものです。

これまでのリサーチペーパー

  • 平成29年度:ブロックチェーンを用いた金融取引における技術リスクに関する調査研究 [株式会社電通国際情報サービスとの合同研究]
  • 平成30年度:ブロックチェーンを用いた金融取引のプライバシー保護と追跡可能性に関する調査研究 [株式会社三菱総合研究所との合同研究]
  • 令和元年度:ブロックチェーン技術等を用いた金融システムのガバナンスに関する研究 [慶應義塾大学SFC研究所との合同研究]
  • 令和2年度:ブロックチェーン技術等を用いたデジタルアイデンティティの活用に関する研究 [株式会社野村総合研究所との合同研究]
  • 令和3年度:分散型金融システムのトラストチェーンにおける技術リスクに関する研究 [株式会社クニエとの合同研究]
  • 令和4年度:分散型金融システムにおけるオンチェーン/オフチェーンデータを活用した実態把握に関する研究 [株式会社クニエとの合同研究]
上記リサーチペーパーは、当庁の見解、意見等を示すものではありません。
 
お問い合せ先

総合政策局 フィンテック参事官室 イノベーション推進室

(代表)03-3506-6000 (内線)2277、2559

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