平成15年8月1日
金融庁
15年3月期における不良債権の状況等(ポイント)
1.不良債権(金融再生法開示債権)の状況
15年3月期の全国銀行の金融再生法開示債権残高は35.3兆円であり、14年3月期の43.2兆円に比べ▲7.9兆円の減少となった。
これを内訳別にみると、不良債権のうち危険債権及び破産更生等債権(以下「危険債権以下」と略称)については、業況悪化による新規発生がみられたものの、それを上回る積極的なオフバランス化(▲15.1兆円)が進展したことを受けて、▲8.0兆円の減少となった。一方、よりリスクの小さい要管理債権については、査定の厳格化等による影響は大幅に減少したものの、厳しい経済情勢の下、債務者の業況悪化に伴う新規発生がみられたことや、再建型処理の進展等を反映して危険債権以下からの上方遷移が増加したことから、+0.1兆円の増加となった。
(参考)15年3月期における金融再生法開示債権の増減要因(単位:兆円)
2.個別貸倒引当金の状況
15年3月期における全国銀行の個別貸倒引当金残高は6.1兆円と、14年3月期の7.9兆円と比べ▲1.8兆円の減少となった。これは、各行におけるオフバランス化の進展を受けて、個別貸倒引当金の対象となる債権(金融再生法開示債権のうち危険債権以下)が減少したことによるもの。
3.不良債権処分損の状況
15年3月期における全国銀行の不良債権処分損(不良債権の処理に伴う損失)は6.7兆円と、14年3月期の9.7兆円と比べ▲3.1兆円の減少となった。
- (表1)15年3月期における不良債権等の状況 (PDF版)
- (表2)金融再生法開示債権の状況(平成15年3月期) (PDF版)
- (表3)金融再生法開示債権の推移 (PDF版)
- (表4)不良債権処分損の推移(全国銀行) (PDF版)
- (参考)リスク管理債権の状況(平成15年3月期) (PDF版)
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