平成15年2月7日
金融庁
14年9月期における不良債権の状況等(ポイント)
1.不良債権(金融再生法開示債権)の状況
14年9月期の全国銀行の金融再生法開示債権残高は40.1兆円であり、14年3月期の43.2兆円に比べ▲3.1兆円の減少となった。
これを内訳別にみると、不良債権のうち比較的リスクの小さい要管理債権については、判定基準の厳格化による影響は大幅に減少したものの、厳しい経済情勢の下、債務者の業況悪化に伴う新規発生がみられたことや、再建型処理の進展等を反映して危険債権以下からの上方遷移が増加したことから、+0.3兆円の増加となった。一方、よりリスクの大きな危険債権及び破産更生等債権については、業況悪化による新規発生がみられたものの、それを上回る積極的なオフバランス化が進展したことを受けて、▲3.4兆円の減少となった。
(参考)14年9月期における金融再生法開示債権の増減要因(単位:兆円,対3月期比)
2.個別貸倒引当金の状況
14年9月期における全国銀行の個別貸倒引当金残高は7.2兆円と、14年3月期の7.9兆円と比べ▲0.7兆円の減少となった。これは、各行におけるオフバランス化の進展を受けて、危険債権を中心に個別貸倒引当金対象債権(金融再生法開示債権のうち危険債権及び破産更生等債権)が減少に転じたことによるもの。
3.不良債権処分損の状況
14年9月期における全国銀行の不良債権処分損(不良債権の処理に伴う損失)は1.8兆円と、前年同期(13年9月期)と比べ▲1.1兆円の減少となった。
- (表1)14年9月期における不良債権等の状況 (PDF版)
- (表2)金融再生法開示債権の状況(平成14年9月期) (PDF版)
- (表3)金融再生法開示債権残高の推移 (PDF版)
- (表4)不良債権処分損の推移(全国銀行) (PDF版)
- (参考)リスク管理債権の状況(平成14年9月期) (PDF版)
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