鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和4年2月22日(火曜)10時24分~10時34分)

【質疑応答】

問)

日本国債のマーケットにおける動向についてお伺いいたします。世界的に続いてきた低金利の状況が若干高くなってまいりまして、日本国債においても10年物の金利の上昇であるとか、最近は5年物の国債、ずっとマイナス圏にあった利回りがプラス圏に出てくる局面もございました。今後の動向についても日本国債の利回りの上昇を指摘するような声もございますが、大臣このような状況をどのように見ておられますでしょうか。また、国債金利の上昇は直接的に利払い費の増加にもつながりまして、予算上の制約になるという構造にございますが、財政再建をこれを機により強く訴えていくとか、そのあたりのご対応を教えてください。

答)

国債市場につきましては、経済・財政の状況でありますとか海外の市場の動向など、様々な要因を背景に取引がなされるものでありまして、その動向につきましてコメントすることは、市場に無用の混乱を生じさせかねないことから、財務大臣としての立場でお答えすることは控えさせていただきたいと思いますが、その上で申し上げれば、お尋ねにありましたように、欧米の金利状況も含めた経済動向が、我が国の経済全般に及ぼす影響について、引き続き注視していきたいと考えております。
それから財政についてでありますけれども、ご指摘がありましたように金利が上昇する場合には、利払い費が増大して予算を圧迫するほか、仮に財政運営に対する信認が問われるようなことになれば、これは政策の実施や国民生活に大きな影響を与える可能性も否定できません。お尋ねのように「金利の上昇に備える」というためだけではなくて、財政規律の重要性は、これまでも訴えてきたところでございますが、今後とも引き続き、財政の持続可能性への信認が失わないよう、歳出と歳入の両面の改革をしっかりと進めていくことが重要だと考えております。

問)

ウクライナ情勢のさらなる緊迫化で株価が大きく値下がりして、為替も対ドルで円高に振れている状況になっていますけれども、足元のマーケットに対する受け止め等、今後、政府・日銀の情報交換会合を開催するか、開催することを検討されるかどうかに関しても併せてお考えをお聞かせください。

答)

株価の動向につきましては、いつもお話ししていますとおり、私の発言が市場に何か影響を与えてはいけませんのでコメントは控えさせていただきたいと思います。
それから、情報交換会合につきましても今予断を持って答えることは控えさせていただきたいと思います。

問)

ウクライナ情勢の関連なんですが、ロシアは世界的なエネルギー大国ですし、ウクライナ・ロシアは世界的な、ウクライナは穀倉地帯で食料品の輸出大国であると思います。このところの世界的なインフレ圧力の高まりの中で食料品価格とエネルギー価格が高騰していますが、このウクライナ情勢が日本経済に与える影響について大臣のご所見をお伺いしたいと思います。

答)

ウクライナが今緊迫した状況にあるわけで、日本経済に対する影響というものはしっかり注視をしていかなければならないんだと思っております。
このことについては先般G7財務大臣声明を出したところでございますが、そこには、喫緊の優先課題は、状況の緊張緩和に向けた努力を支援することであること、しかしながら、特にロシアによるウクライナに対する更なる軍事的侵攻は、迅速かつ協調され強力な対応に直面すること、我々がロシア経済に甚大かつ即時の結果をもたらす経済・金融制裁を共同して科す用意があることを述べております。
この声明にありますとおり、状況の緊張緩和に向けた努力の支援が最優先課題でございますが、制裁に関する具体的な検討・調整の内容については申し上げることは控えますが、日本としてはG7各国と連携して、適切に対応していきたいと思います。
日本の経済に対する影響というものについては引き続き注視をしていきたいと思っております。

問)

たった今G7についてお話ししたんですが、先週末に閉幕しましたG20についての報告等で、この件についてどのような報告が上がっていらっしゃるでしょうか。

答)

G20ではウクライナ・ロシアについてどのような議論があったのかということでありますが、G20各国の具体的な発言には言及しないこととなっておりまして、個別具体的な議論の内容についてはコメントを控えますけれども、今回のG20声明、これはもう公表されているものでありますが、ここにおきましては地政をめぐる緊張を含め、グローバルなリスクを引き続き監視することとされているところであります。

問)

昨日、北京オリンピックの選手団が帰国しましたけれども、地元の小林陵侑選手が金メダル・銀メダル獲得ということで大活躍しました。地元の先輩としてこの受け止めをお願いします。

答)

オリンピックが終了しましたけれども、今回は日本選手団として18個メダルが取れたということで、これまでの平昌のオリンピックの13個を上回ったということで、各選手、大変頑張ったんだなと思います。私もちょうど4年前、担当大臣をしておりまして平昌のオリンピックへ参りましたけれども、あのときも相当、選手強化、2020年東京オリンピックもありましたので、相当強化をしておりましたけれども、そういう成果が今回また現れたのかなと思っています。その中でも岩手県出身の小林陵侑選手と永井秀昭選手が、それぞれジャンプと、永井選手はノルディックのコンバインドですね、複合でそれぞれメダルを取ったということで大変頑張ってくれたなと思ってうれしく思っております。
オリンピックが終わりましたけれども、3月4日から今度はパラリンピックが開催をされます。いろいろなハンディキャップを持ちながらも頑張ってベストを尽くす、そういうパラリンピアンの活躍に期待したいと思いますし、オリンピックから得た以上の感動をきっとパラリンピックからは得られるのではないかと、そんなふうに思います。

(以上)

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